青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

 はい、復活です。今回からは以下のテキストを使ってみたいと思います。


 以前教育テレビで放送されていた内容のテキストを使ったさらに一歩踏み込んだ津軽弁講座をここでも展開していこうかと思います。個人の自己満足に終止しておりますが、津軽弁圏内の方は共感を、そうでなくても方言好きな方にもトリビア的に覚えていただけたら幸いです。

 では、今日は青森県の2つのことばを使った不思議な事例です。青森県には津軽弁、南部弁、下北弁の3つが存在します。いや、これホント。現に高校の先生なんかはよほどのことがない限り地元以外の地域にも赴任するという慣例が出来つつあります。これだから高校の先生はイヤよね。所帯持ってたら大変だわ。


 まあ、それはおいておいて。このうち津軽と南部はもともと江戸以前は別な藩だったものが、廃藩置県によって青森県になったわけですから、文化的な慣習も違いますし、もちろん、ことばも違います。つまり、南部地方に行けば行くほど通じないことばが出てくるというわけです。それを逆手に取った番組が青森テレビ(ATV)で放送されていますが*1、南部弁を津軽の人に、逆に津軽弁を南部の人に出題して答えてもらうという5分番組ですが、これがまあ、南部のことばが分からない。それだけ津軽と南部は同じ県でありながら、気候・風土・文化的特徴・言語的特徴で差異が見られるわけです。青森県は研究すればするほど奥深く、難しい対象だというのが分かりますね。


 前フリが長くなりましたが、今日の事例です。

 県南地方において、朝の街頭監視に赴いたところ、既に交通指導隊員が交通指導を実施していたため、警察官が遅れて来て申し訳ないと思い、
 「メヤグだなー」
 と言ったところ、
 「迷惑ならもうヤメた」
 と指導隊員を怒らせてしまった。相手は本当に迷惑したと思ったらしい。


 これは、職務中の津軽弁のトラブルの一例だそうです。「メヤグだなー」って言うのは、津軽弁では「すいません、申し訳ないです」という意味なんですが、これを敢えて日本語っぽく書くと「迷惑だなー」っていうことになります。つまり、南部の人は津軽人が「申し訳ない」と思って言ったことばを「迷惑だ」と思ってしまい、怒りが増幅してしまった、こういう事例です。
 県でこうも方言が違うと、県をまたいで転勤しなくてはならない人にとっては、他県へいくような感覚です。僕自身南部地方には2〜3回行ったことがある程度で、南部よりは岩手の方が多く行ってたりします。
 知れば知るほど青森は不思議な世界です。現在東京人がそういう資格はないのかもしれませんけどね。

*1:トーク笑なまるがかちだっけ?