青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

楽しい授業

 教育実習の最終日に担当していたクラスの生徒から寄せ書きをもらった。まあ、10人ぐらいは書いていないちょっと残念な寄せ書きだったけど。その寄せ書きの中に、「先生の社会科楽しかったよ」と多くの生徒が書いてくれていた。


 正直、今回の最初の目標は「生徒の実態把握」の予定だった。でも、それがいつしか教材研究の時間が多くなったために、目標が「楽しい授業をすること」に変わっていった。「楽しい」というのは、受けている生徒はもちろん、やっているこっちも楽しくなければならない。そう思って教材研究だけは妥協しなかった。実際のところは僕一人では絶対できなかったけど、その妥協しない教材研究は、ある意味「楽しい」社会科につながったと思う。


 何をするにしても、「楽しく」なければ何をやったってつまらない。生徒は「この授業つまんねーなー」って思った瞬間にシャッターを閉ざして、自分の世界へ入り込んでしまう。中学生は例え優秀な附属の生徒であってもシビアである。でも、「楽しい」と思ってくれればそれだけで次のステージへ進むことができる。それに、楽しかった授業は意外と記憶に残るものだ。テスト確認の際にも「この授業、そういえばご飯食べたっけ…」、そんな記憶だけでいい。その記憶が、あの日の授業を喚起させると思うし、そういう授業を僕はしたつもりである。


 とにかく最高の教育環境だったから、自分の教えることのできる最強のものをぶつけていった。やってる側はすごく楽しかった。今この場所で学びを共有できた喜び、知ることのできた喜び、体験できた喜び、その喜び、「快楽」こそが僕の「楽しい」と思わせる授業の原点だと思う。喜びはいつか好きに変わり、得意に変わる、とにかく附属でやった授業は自信を持って言える、最高に楽しい授業だったと。それはあれから2週間経った今でも変わらないし、うざいって言われるぐらいまでこの気持ち、興奮、喜びを誰かに伝えたい、っていう気持ちだ。


 もちろん、これは実行力のない僕だけでは絶対にできなかったし、他の実習生がいたから、また、生徒もしっかり協力したからこその、荒削りな授業だったと思う。評価を完全無視したひどい授業だったかもしれない。でも、「伝える」ということはできたと思った。それが生徒の「楽しい」という言葉に凝縮していたのでは、と思う。この思い出はこの思い出として、また新たな気持ちで、大学生活、さらには学生ボランティアに向かっていきたいと思う今日この頃である。