青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

金八レビュー第17話〜横綱の品格〜

 敢えてタイトルを本編と同じにしてみました。
 今回はやっぱり「我未だ木鶏たりえず」という言葉でしょうね。これは日本大相撲史上に燦然と輝く69連勝を成し遂げた大横綱双葉山の言葉だそうです。戦前の力士らしく自分はこの言葉を初めて聞きました。『荘子』にある故事成語だそうです。意味はウィキさんによると、「その道を体得した人は他者に惑わされる事なく、鎮座しているだけで衆人の模範となる」という意味だそうです。まさに「道」の着くスポーツ選手が目指すべき態度なのだと思います。
 しかし、人間は木鶏になることはできないと思います。なれないからこそ人間はそれを目指して努力するのです。世に天才と呼ばれる人間はいるとは思いますが、自分は努力しない天才は天才じゃないと思っています。天才は努力の上にあって初めて天才なのです。


 こうやって考えると、お金がどんどん出て行く、だとか、自分が悪いんじゃない、あの人が悪いのよ、なんて言ってしまう人は人間らしいのですが、それは徳のある人間とは言えないのだと思います。真の人間は、他人のせいにすることなく、自分の非を認め、他人に寛容になれる人間なのだと思います。そういう人間に私はなりたい。今の自分は損得で動いてしまうものでね。もっと人間として大きくならないといけないのだと思います。


 そういえば、これに似た話に中島敦の「名人伝」というお話がありますね。弓の名手が真の弓術を求めてあらゆるトレーニングを積み、そして最終的には弓の射方を忘れてしまうお話だったと思うのですが。