青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

金八レビュー第8シリーズ第20話&第21話〜問題解決力〜

 先週の放送は韓国から帰ってきて速攻で見たのですが、書くのを忘れていました。で、もう今日は今日で放送があったので合わせて書きます。ご了承下さい。
 まず先週の放送ですが、裏サイトがついに撲滅しました。コミュニケーションツールの進化により、自分みたいな人とうまく話せない人は、こうやって書き込みという形で思いを伝える事ができるような方法を獲得しました。しかし、「書く」という行為は「話す」とは違い、本人が消さない限りいつまでも残り続けます。またインターネットの匿名性は、普段言えない事を「書く」という形で表現することを可能にしました。その弊害が今起きているデジタルツールによるいじめ、そして今回のような根も葉もない噂が一人歩きをしてしまうといった現象だと思います。
 金八先生はアナログな人間です。でも、アナログにはアナログの良さがあります。手塚治虫が描いた近未来型の21世紀が来なかった理由、それは古くからある歴史というものが色濃く残存したからです。そして、「書く」ということは「責任をもつ」ということです。それを3Bは実名で投稿し、裏サイトを撲滅させ、そして金八先生にノートで自分の思いを伝える形を取る事を選びました。コミュニケーションと言うのはもともとは直接的なものです。特に学校現場ではそれを重視しなくてはいけないのだと思います。


 そして今週の放送ですが、金八先生を卒業式に出席させるために、体育館に立てこもるという行動を3Bが取りました。「悪いと思っているけれど、要求のためにはこういう行動しかなかったんだ」という3Bなりに考えて出した結論が自分は素晴らしいと思います。大人になればこうした行動をすると、社会的体裁や制裁を伴います。もちろん、こうした行動のリスクとしてそうした実態があることを教える事は必要だと思います。しかし、子どもはその制裁を緩和されています。だからこそ子どもは「自由」であるのです。そうした「自由」の中で、金八先生を卒業式に出席させるため、生徒みんなで考え、そして体育館に立てこもるという行動をとったこの一連のプロセスは、今の子どもには全くない素晴らしいことだと自分は思います。
 もちろん行為そのものは絶対にダメな行動です。でも、与えられた問題をみんなで考え、みんなで行動すること、これこそ今の学校に求められていることなのだと思います。いわゆる問題解決学習というやつです。それが例え体育館にたてこもるという反社会的で少々幼稚なことでも、それを行動に移せる力、これは子どもが、そして大人も身につけていくべき力なのだと思います。


 で、来週はいよいよ最終回。何だかスペシャルじゃないみたいですね。それに少し驚きです。まあ、今回の金八先生はドラマ的な面白さは欠けているのですが、今の学校というものをリアルに描いているのだと思います。その最後の結末をぜひ見たいと思うのですが、ひょっとしたら引越しの関係でリアルタイムでは見れないかもしれません。