冬休みに読んだ本
- 作者: 加地倫三
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/12/15
- メディア: 新書
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ロンドンハーツやアメトークのプロデューサーによる、「番組作りを成功させる秘訣→組織で仕事をやり遂げるために必要なこと」が書かれている本。実家に帰っているときに読んでいたので、もう記憶が消えかけていますが。
特によかったのは、「台本通りの演出は絶対に面白くない」ということ。これは、教育現場でもそうですが、台本があり、オチが見えている授業は面白くない。やっぱり相手があり、そこにハプニングがあってこそ、番組も授業も輝く。
だけど、著者は80点までは企画を持っていくことの重要性はしっかり指摘している。何でもかんでもハプニング任せにしたのでは番組はまったく面白くない。これは授業も同じで、台本やオチはきちんと用意し、あとは場合と状況に応じて判断し、適切な方向へもっていけばいいのだ。
あとは、何を目標にするのか、ということを強くこだわっている。例えばテレビでヌードになる、という企画があるとすると、ヌードになることが目的では絶対に面白くない。ヌードは相手をドッキリに陥れるため、辱めるための手段であり、目的ではないのだ。これは授業も一緒で、例えば高度経済成長期の人々の暮らしを理解させるために「ALWAYS」の映画を見せるにしても、全編見せる(映画を見せる)ことを目的にしては意味がなく、例えばそこに出てくるテレビのシーンなど、抜粋し、あくまで生活を理解するにとどめておくべきである。
その他、プロデューサーとしての「たくらみ」がたくさん書かれている本。教師もある種、プロデューサーと一緒であるから、その視点で読むと、かなり面白い本。おすすめ。