青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

社会科教育ゼミ4

 次は「意欲を中心とする学力の構造化」です。
 これは、意欲をキーワードに、教師が意欲をどのようにとらえているか、また、意欲をどのような方法で向上しようとしているのか、を民間教育団体の実践を分析することによって明らかにしようという、まさに意欲的(!)な発表です。
 分析対象になっている民間団体は、TOSS、社会科の初志を貫く会、歴史教育者協議会の3つ。



 ただ、質問にもあったとおりで、この手の研究をするときは、有名な人の実践をひとつ取り上げて、それでその団体の特徴を述べるということになる。んだけど、その中にも色々な派閥があるから、そことの配慮も必要だよね。



 あと、意欲というのをストレートに論じるのではなく、各団体の学力観から「意欲」を読み解く、というアプローチの方が無理がないよね。当然描いている社会科の学力観って違うはずだから。
 ざっくりいえば、TOSSは文科省が教えるべき知識を体系だてて教えることに力点があるし、初志は子供が身近にある問題を解決できることに力点があるし、歴協教は民衆(人々)として政府に対して文句を言えるようになることに力点がある。



 また、TOSSと似て非なるものに、日生連(日本生活教育連盟)の社会科も東の民間団体としてはあるから、それも調べると面白いかもしれない。1970年代に藤岡信勝を中心に出てきた、「体験」を重視する団体。社会構成主義アブダクション、素朴概念といった発想をかなり先駆的にやっていた団体かな。




 ただ、この分析だけじゃ論文にはならないから、自分がどの「意欲」を推しているのかをはっきりさせる必要があるかな。その上で、何をどうしたら学力が上がり、意欲が上がるのかをはっきりさせて授業づくりをする必要がある。そう感じました。