買った本
コロナ自粛で全然本を買ってませんでしたが、少しずつ本を買い始めました。こないだは久々に書店にも行けました。
教材研究のために。ただ、自分にとって有益な情報は載ってなかった。朝日新聞で自分がいいな、と思った記事はここには載ってなかったな。
昨年、亡くなった瀧本哲史さんの、2012年に東大で行った講義録。本からでもわかる、瀧本先生の熱量が半端ない。とにかく行動せよ、そのために「交渉」の術を身につけよ、という本。あふれ出る瀧本先生の教養が半端ない。完全に雰囲気が大学時代のW先生と同じなんだよな。でも、W先生もそうだけど、言っていることは正しい。だからこそ、もっと話を聞きたい、となるし。
本当に亡くなってしまったことが惜しまれる。そして、6月30日に行われる「何か」が楽しみ。
教科書を相対化する一つの方法は、地域の視点から歴史をみること、青森県の教員志望だったので、かつてはこういった本を乱読してたな。ちなみに執筆者の中に、教育実習時代の指導教官の先生がいます。今は教育委員会にいますが、青森県で日本史の教育、歴史のアクティブラーニングで有名な先生です。そう考えたら、貴重な経験だったな。
対話形式になっているので、分かりやすく感染症の歴史がまとめられています。とはいえ、この間テレビ東京でもやっていたので、そっちの方が教材としては示しやすいかも。
本田先生がこれまで教育社会学の世界で見てきた、教育の変遷を求められる「能力」「資質」「態度」の歴史をまとめたもの。1990年代後半から2000年代には、ハイパーメリトクラシーが、2000年代後半(教育基本法改正)以降は、ハイパー教化が進行していく中で、垂直的序列化と水平的画一化が進み、本来、社会にとって重要な水平的多様化が失われているという指摘である。
自分なりにまとめると、社会格差によって学力格差が進む、道徳などの教化科目が導入されることによって、画一的なルールに従うことにしばられ、そこからはみ出る人は徹底的に排除される構造が進んでいることによって、教育が本来目指すべき、「多様な価値観を認め合う=違いを認め合う」教育がなされなくなっていることを指摘しています。
世界観としては、苫野一徳先生がいう「教育は互いの自由を承認し合う」ことが理想なのですが、現実はむしろそこから乖離しているのだろうな、という印象。
これから始まる「資質」重視の教育で気を付けなければならないのは、「資質」は一人一人違うので、教育でよくある「資質」に優劣をつけることをやめないといけないんだろうな、と思います。そうしないと、多様性を認めているようで、画一化が進んでしまう気がします。
でも、これをやるには今のクラスの人数じゃあぶっちゃけきついよな。そう思います。これからの教育を考える上で有益な視点が載っています。おすすめ。