読書感想記
何かここで難しいことを書くとみんな悲鳴を上げそうなので、できるだけ分かりやすく本を読んだ感想を書きます。感想を。詳しい書評は4月ぐらいになったらアップするからさ。
ってことで、歴史が好きな人、あるいは歴史を深く知りたい人は見てください。
吉田孝さんの『歴史の中の天皇』を読みました。って言っても流し読み程度で、これから詳しく考えていくんですが。一応全てに目は通したので感想を。
全体的には、高校で日本史を選択した(あるいは選択している)方にはおススメしたい一冊になっています。日本の歴史を天皇にスポットをあてつつ、そこにうずまく権力闘争も交えて通時的に紹介しているので、日本史を選択していた人には復習にもなるような内容になっています。
著者の専攻が古代史だけあって、古代の天皇号の成立に関しては特に詳しく、そこから武士が権力をもった中世・近世に派生し、最後には近代の天皇とそれを取り巻く政治史についても外観しています。
さらには、さすが古代史的だと感じるのは、天皇の歴史の中にいわゆる東アジアをうまく組み込んでいることですね。古代の日本をひもとくには朝鮮や中国の流れも欠かせませんからね。そして、そこから日本はどうして「天皇」号を用いたのか、そんなことが分かったりします。
今年1月に出版されたばかりの新書なので、まさに最新の歴史概論書と言っても過言ではありません。僕的には忘れかけていた日本史の流れを思い出させてくれた一冊です。
- 作者: 吉田孝
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/01/20
- メディア: 新書
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