青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

 [book] 買った本の紹介

 

 

かがみの孤城

かがみの孤城

 

  待ち時間の暇つぶしのために購入。ちゃんと伏線がはられていて、最後に一気に回収する感じが心地よい。

 あとは、いじめている側の自己弁護とそれを結果的に擁護することになる担任を、いじめられた側からみている部分の描写が克明。やっぱ本屋大賞だけある。おすすめ。

 

 

AIに負けない子どもを育てる

AIに負けない子どもを育てる

 

  東ロボプロジェクトに関わった新井紀子先生の著書。AIは東大には入れなかったが、その一方で我々自身の読解力がないのでは、ということでRSTと呼ばれる試験をつくり、その分析から、読解力を育てるにはどうしたらよいかを論じたもの。

 サンプル問題がありましたが、これが意外とできない。そして、我々の業界だとどうしても読解力ではない要素(歴史なら、その事象を知っていること)から読み解いていることがわかる。

 生徒の読解傾向をふまえた教育が必要。と同時に、教科書を丁寧に読ませることの重要性を感じる一冊でした。

買った本

 

 

大正天皇 (朝日文庫)

大正天皇 (朝日文庫)

 

  全歴研で原武史先生の講演をきき、勢いで購入。

 個人的には、大正天皇人間性あふれるパーソナリティが好きなんだよね。

 ただ、当時は天皇は「神格化」された存在。そういう人物ではなかったため、ストレスで病気を悪化させたんじゃないかなあ、って思う。

 特に幼少期の病弱→勉強できない→遅れを取り戻すために詰め込み教育される→勉強嫌いになる→ますます成績下がる、とか、そりゃそうだろ、って感じ。

 

 

 彼の人間性あふれる天皇像だからこそ作られた大正時代、なんだよね。そんな視点で授業をしてみたいし。彼が病弱じゃなかったら、もっと違う天皇像が生まれていたかもしれない。

今日買った本

 

 

アクティブ・ラーニング実践集 日本史

アクティブ・ラーニング実践集 日本史

 

  山川出版社もついに、「問いの立て方」とか、「思考ツール」に注目した実践集を出したんだな、としみじみ。中に書いてあることは、これからの歴史教育をする上では重要だと思う。「専有」した概念が「覚える」にならないように…。

 

 

歴史総合パートナーズ8 帝国主義を歴史する

歴史総合パートナーズ8 帝国主義を歴史する

 

  役立つかな、と思い購入。これから読みます。

歴史教育を考える

 過日、全国歴史教育研究会(全歴研)の分科会発表を見てきました。

 かつて歴史教育系の発表は、歴史の内容をいかに教えるかに注視していたものが多かったのですが、歴史総合や探究科目に学習指導要領が変更されるからか、史資料をいかに活用するか、問いをいかに作らせるかに注視した発表がすごく多かったです。

 また、歴史総合においては、日本史に世界史的な内容をいかに盛り込むか(あるいはその逆)に関する発表をしていて、今の中1が高1になる頃から始まる科目への準備が着々と始まっているな、と感じています。

 

 今日の発表で一番感じたのは、「問いが先か、知識が先か」という視点。とりわけ今回の歴史の科目は「総合→探究」という流れで教えなければならず、「全体から個別」というのは難しいという質問がなされていました。

 そういった先生方の根幹にあるのは、歴史事実を知らなければ歴史は分からないという発想。つまり、知識が先、という発想です。これは客観的事実が外側にあって、それを教えるところから始まるという知識と価値の二元論の立場に基づく考え方です。

 こうした考え方は、1960年代のいわゆる科学主義に基づく考え方になるかと思います。そしてこれが強調されすぎたことが、歴史=暗記の要素を育む原因でもあるのだと思います。

 

 

 それに対して、特に第5分科会での発表や、いわゆる教育困難校の先生方の発表を聞いていると、「問いの生成」や、「現代社会を生きていく上で必要な手法を学ぶ」ための歴史教育を考えている先生方が多い。そりゃそうだ、教育困難校の生徒は、歴史事実を覚えることに何の意味も感じていないから。(専門用語でレリバンスといいます)

 そういった先生方の根幹にあるのは、社会的構成主義の考え方、つまり、人間の知識というのは個々人の認識によって獲得されるという考え方で、その認識を議論することによって、それが「事実」や「知識」として定着するという考え方です。これは、1970年代以降積極的に議論されてきた考え方で、つまるところ、「歴史は解釈に過ぎない」という考え方。これは知識と価値は一元的なものであるとする考え方です。

 だからこそ、問いを立てる手法を学んだり、「ifの歴史」を考えたりすることが重要であるとする考え方になりますし、むしろこれが今回の学習指導要領で目指されているものとなります。

 ただし、この発想はやり方を誤ると、形式主義・手法主義に陥るリスクも抱えていて、生徒の認識が「這いまわる」可能性もあり、逆に「何でこれやらなきゃいけないの?」という授業になりかねない。なので実は、教師の力量がめちゃくちゃ試されているわけです。

 

 

 今回発表されていた先生方や、少なくともこの場にいる先生方は、歴史を知識として理解し、その上で彼らに「どうやって教えたらいいだろう」と考えている先生方なので、おそらく新しい指導要領になっても、やり方を変えればいいだけ、になるかと思います。第5分科会の先生方も発表していることは、どちらかといえば手法主義に近いものですが、先生方の会話の節々には、歴史の内容をちゃんと現代に咀嚼して講義できる力量のある先生なんだろうな、というのを感じましたし。

 

 

 だからこそ、個人的には「問い」が先なんだろうな、と最近は思っています。でも、それをするためにこちらが用意しなくてはいけない知識や見なければならない本や資料はその数倍・・・。果たしてそこまでできるのかな・・・?という不安は同時にあるわけです。

 

 

 いずれにしても、全歴研でこうした「問いの生成」みたいな、社会科教育的要素が議題に上がり、議論されていることが驚きでした。そして、ああ、自分が院生の頃に大事だと主張していた、科学的探求主義が与党になったんだな、とつとに感じました。

 

買った本の紹介(7月)

 

 歴史的に考えるとはどういうことかについて、本当に考えている本。

 普段歴史的に考えているはずなのに、今の歴史教育がそれを意識化していないので、そういうことになっていないことが述べられている。

 参考文献にクレヨンしんちゃんの「オトナ帝国の逆襲」を載せている辺り、歴史分かっているなって印象。

 時間があったら精読して、本のコメント書きます。

 

歴史的に考えるとはどういうことか

歴史的に考えるとはどういうことか

 

 

教員免許更新講習をしてきました。

今日は教員免許更新講習でした。

今回の講習は、附属の授業をみて、その後に附属の先生方と議論、その後、試験という授業好きにはたまらん内容。

いやあ、進学校だけあって、授業はさすがに面白かった。日本史Aでは、米騒動を米の需給の問題、すなわち、大正時代、米めっちゃ食ってたんじゃね?、え、でその米どこから手にいれてたの?という視点の資料を10くらい用意し、それをまとめるという内容。

地理Aも面白かった。氾濫原、自然堤防、三日月湖、後背湿地を確認した後に、あなただったらどこに家を建てる?と質問。生徒の認識では、自然堤防の外側、となるのだが、後背湿地は泥地だよ、じゃあ、どこかな?、実際の地形図で答え合わせし、自然堤防の上にあるね、なぜだろう、とか、新潟県信濃川周辺の瀬替え(川の流れを変えること)した地形図をみて、この中で、防災という観点で注意しないと行けない場所はどこ?(答えは瀬替えしたところの住宅地は、地盤が弱く、液状化の可能性がある)といった感じ。

この学校だからできるという感じではなく、アレンジ次第で応用可能な内容だった。

この後の協議会では、知識が先か、問いが先か、という議論や、生徒に実感を持たせる問いが重要などといった意見が出た。生徒にとって問いが実感のあるものなら、自然と調べようとするのかな、と。

自分の授業のリフレクションになりました。来週からも日本史頑張ろうと思います。

買った本の紹介

 6月になりましたね。行事運営もひと段落して今はテストづくり中です。

 それにしてもマークシートって便利だね。

 

 

 

誰の味方でもありません (新潮新書)

誰の味方でもありません (新潮新書)

 

  古市さんらしい社会分析。読んでいて、そうだよな、って感じる。

 

 

 

経済で読み解く日本史? 明治時代

経済で読み解く日本史? 明治時代

 

  この巻は金本位制が分かれば明治時代がわかる、というテイストで書いている。

 特に金本位制は、金の保有高=貨幣発行量なので、金が出てこない限りデフレになるし、金が出てくればインフレになる。その辺りが分かりやすく書いてある。

 ただ、外交の解説は単純で「・・・」な部分が多い。この当時の朝鮮の対応を酷評しまくっている。朝鮮人嫌いなのか、っていうぐらいの書き方。

 一部首肯しかねる解説もあるが、経済に関する説明はとにかく分かりやすい。

 

 

 

明治史講義 【テーマ篇】 (ちくま新書)

明治史講義 【テーマ篇】 (ちくま新書)

 

 

 

明治史講義 【人物篇】 (ちくま新書)

明治史講義 【人物篇】 (ちくま新書)

 

  やっぱり買っちゃいました。これを軸に日本史は説明しています。

 特に人物篇はおすすめ。