青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

 今日は至って普通な一日でした。でも、今日は同じ科の人に誘われて、広河隆一氏のチェルノブイリの現状みたいな話を聞いてきました。以下、かなり長くなると思いますので、見たい人だけ見てください。相当長いです。

 今日の話でまず僕が率直に思ったのは、日本って本当に平和なんだなあっていうことですね。もっと皮肉っていうと平和ボケしすぎているっていうことでしょうか。


 チェルノブイリ原発事故が起こったのが1985年、それから20年たった現在でも被爆者たちは闘いを続けているそうです。ひとたび爆発し、そこに大量の放射能が放出されると、町は壊滅し、そこに行くと、すぐに人間の許容量をこえる放射能を浴びてしまいます。かつて東海村での事故のときにも作業しいてた人が亡くなっていますが、チェルノブイリではそれがもっとひどい形で現れています。


 当時の人々には、原発が恐ろしいものだというニュアンスはなく、ベランダからその様子を眺めていた人もいたそうです。しかしながら、そのような人々、当時チェルノブイリ周辺に住んでいた人々が事故から数年たって、いきなり甲状腺のがんになり、さらにはそれが脳や肺に転移して、死んでしまうという事態が多く起こったし、今もそれが続いているそうです。


 そこで現実として把握して欲しいのが、国際団体の対応です。正直、被爆した人たちが亡くなっても、それを被爆のためになくなったというようには認めてはもらえないという現実、さらには、被爆の原因であるという証拠を示せというわけです。しかしながら、どんなに偉大な科学者が研究しても放射能の被害原因は不明だというのが現状で、なかなか認められず、しかも、国際機関、政府側の調査団は、「気にしなければ病気にはならない」という始末だそうです。しかもその代表が日本人だというから、呆れてしまいます。


 さらにはこんな現状も話してくれました。事故により、がんが全身に転移しもう助かる見込みのない女の子が欲しかったもの、それはモルヒネなんだそうです。しかし、そういった薬をもらいにいっても、「助からない子どもには薬はやらない」といわれ、薬がもらえなかったということがあったそうなのです。


 このような現状を、日本人は単にかわいそうにと客観的に見れるかというと、実はそうでもなく、対岸の火事なんです。日本にも原発は数多くあります。現在、放射能による火災を鎮火させる絶対的な方法はないのだそうです。水をかければ水蒸気爆発を起こしますからね。なので、もし放射能が漏れる、爆発するようなことがあったら、放射能の被害が及ばないところへ逃げる以外に方法はないのだそうです。しかも、放射能は実体がない上、風に乗って約300キロぐらいは範囲が及ぶのだそうで、東京にいるから安心だ、というと実はそうでもないわけです。さらには、放射能から身を守る防護服は残念ながら今のところありません。あの消防士が着ている服も放射能のうち、γ線だけは通してしまうそうです。なので、あの自衛隊でさえ、放射能が漏れ出したら、現場には近づかないのです。あの防護服でも、最悪何らかの病気を引き起こす可能性があるわけですから。


 このような現状を我々は知っていたでしょうか?少なくとも僕は全く知りませんでした。平和バカですよね。

(以下、続く)