法と教育学会@東京大学
今日は、東京大学で行われた法と教育学会に参加してきました。
といっても、自分が参加したのは午前だけでしたが。
午前は自由研究発表でした。レジュメがなかったので、あんまりきちんと聞けませんでしたが。
1本目は、労働法を教えることによって、社会に参画していくことを教えた授業実践。
2本目は、思想・良心の自由を教えるにあたって、日の丸を掲げ、君が代を歌わせることを行政が強制している問題に関する判決文を見せて判断させる授業。
3本目は、死刑制度を事例に制度批判学習という、制度の背後に隠れている国家観・社会観も理解するという授業。
4本目は、選挙や様々な法律を調べ、意見文を書き、社会に参画していく実践。
5本目は、情報教育と法教育との連携の可能性
という発表でした。
どれも、司会が言っていましたが、「法教育」(法を教えるための教育)ではなく、「法関連教育」(Low related Education、法を通じて社会事象を考える)のところまで射程にいれた実践でした。
で、あるがゆえに、どうしても法教育というよりは、政策学習や制度学習の側面が強く、見る人が見たら、「法教育か?」って思わなくもない内容な気がしました。
実践自体はどれも面白かったですが、オムニバスな感じがして、議論にはならないですね。
自分としては、法教育は法関連教育としてとらえないと、実践ができないし、面白くないので、今回の発表はとても面白かったです。
午後は、完全に法学者が法を教えるための教育のするにおいがしたので、興味なし!ってことで帰ってきました。第一、東大でやるってことはそうだよね。法学者が上から目線で教育を語っている感じが。
それと、4本目の途中は抜け出して、うちの大学の大学院生が附属学校でやった法教育の授業実践について見てきました。
授業は4本あって、「宗教上の理由で、武道ができない生徒でも武道をしなければならないのか?」「小学生が与えた過失で老人がなくなってしまった場合、それはどのように判断されるのか」「震災がれきを受け入れるべきか否か」「ある大学の『女性特別枠』での入試制度は平等か」というものでした。
どれも身近なテーマで面白そうでした。
特に、現在では武道が必修化されているので、実際の都立高校でも、宗教上の理由でレポートに代替した事例もありますし、職場の先生から話を聞いた中では、さすがにレポートでの代替は無理だ、ということで、退学を余儀なくされた生徒もいたそう。
レジュメがもらえなかったので、レジュメがほしかったです。