青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

白虎隊

 白虎隊のドラマを見ました。って言っても日曜日の、しかも22時からだけど。あれを見て、まず僕が思った感想。


第二次世界大戦日本兵か」


 この一言に尽きると思います。国のために戦って、国が負けると分かると、集団で自害する。昔であれば、これぞ武士道とでも言うべきなのでしょうが、今回の山ピーの役どころはそんなんではなく、農民になってでも「生きる」ことに主眼の置かれた感じ。


 話は変わるけど、今日ちょっと白虎隊関連の論文ないかなあ、って図書館探してたら一つだけあった。その論文は簡単にいうと、白虎隊が戦時下で教科書を通じて大いに伝えられた、っていう話。そりゃそうだよね、ドラマ見ただけでも明らかに伝わってくるもん。白虎隊にナショナリズムの重ね合わせる事は。でも、よくよく考えると白虎隊って賊軍なんだよね、朝廷側からしたら敵なんだよね。それをも天皇強権のために取り入れるとは、もはや戦時下の日本はなりふり構わないなあ、っていうのがありありと伝わってくる。


 そんなこんなで白虎隊は、実証主義の歴史ではほとんど取り上げられないし、今後も学問的に取りあげられることはないと思います。だいたい戦前・戦中にはやったものは、思想がこめられすぎてて学問の対象になりにくいんだよね。そこに生きた人々の思想を知る、となると話は別だけど。


 考えてみると、新撰組しかり白虎隊しかり、物語性の強い歴史事象って教育ではほとんどと言っていいぐらい扱われないんだよね。まあ、扱ったところでただのマニアックな話になって、事実でもない話が延々と続くわけだからそれこそ職権の濫用だけどね。歴史を教える、って何だろうなあと考えた昨日でした。