青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

渡辺毅 道徳の教科書

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 渡辺毅氏の『道徳の教科書−実践編−』を図書館の新着図書コーナーで見つけたので読んでいました。本著は2003年に出された『道徳の教科書』を現役中学校教師である強みを生かして氏が授業をしたときの授業記録です。
 『道徳の教科書』は読んでいませんが、歴史上の人物から道徳を学ぶという姿勢は社会科の先生を目指す自分としてはとてつもなく参考になります。こうやれば道徳と自分の専門をつなぎ合わせることができるのか、と感じながら読んでいました。
 特に野球と読書とのつながりを導入にした授業実践は、部活と読書をつなげる架け橋となり、大半の中学生が興味をひいてくれるのでは?と感じる導入でした。これは自分もやってみたいと思いましたね。
 授業実践ですし、発問や授業の展開が事細かに掲載されているので、『道徳の教科書』さえあれば普通に道徳の授業ができると思います。ま、その効能の程は分かりませんが。


 ただこれを社会科でやるのは危険だなと思いました。道徳=日本人らしさを教えるという思想でもってこの本はずんずん進んでいますので、そういう露骨な愛国心じみたことが嫌いな方はやめた方がいいかと。ただ、日本人が日本人らしさを知らなくてどうする、というのは一理あるとは思うので、ケースバイケースで使っていくのがいいでしょう。愛国心が充満している一冊ですのでその辺は取り扱い注意ってことで。



 
 でも、道徳では日本人らしさというのを徹底的に教え、社会科ではその真逆をいって世の中に疑問を持って授業をするという科学的思考で以って授業をすれば、真っ当な日本人ができるのではないかな、とも思いました。一番やってはいけないのがあらゆる教科が道徳と化してしまうこと、これは危険だと思います。そういう意味で、道徳と社会の住み分けは必要なのではないかなと思います。

 ちなみに参考

本を読んで甲子園へいこう!

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