最近買った本
- 作者: 伊藤真
- 出版社/メーカー: 大月書店
- 発売日: 2013/05/31
- メディア: 単行本
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特に憲法を人々が守らないといけないと変えているあたりは、こりゃやばいな、と。
こういうのを社会科では教えていかないといけないんですよね。
「働く」ために必要なこと: 就労不安定にならないために (ちくまプリマー新書)
- 作者: 品川裕香
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2013/05/07
- メディア: 新書
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特に批判しているのが、「仕事にやりがいを求めること」「好きなことを仕事にすること」。もちろん、これ自体を否定はしていないけど、仕事とはそういうものである、と教えている今の学校教育がダメってはっきり言っていますね。
仕事とは、あくまでも金を稼いで自分で(あるいは誰かを養って)生活していくためのものだ、ということが一番にくる、その上で、次に「やりたい仕事」「できる仕事」「好きな仕事」という風になるのであって、今の学校教育におけるキャリア教育はそれをしていない、と言っていますね。
今個人的には、日本人の4割〜5割ぐらいが非正規雇用となっている現状に際し、非正規雇用でいることを世間が「悪」と断罪して良いのか、という疑問がついてまわります。
今は2年生の担任をしているので、あと1年後には生徒の進路指導が待っているわけですが、その時にどういうスタンスでいけばいいのか、というのを模索しています。
個人的には、非正規雇用というのはぶっちゃけ、16歳以上であれば誰でもなれるし(未成年のうちは制約があるけど)、年をとってもなれる。だけど、正規雇用というのは、高校3年生か、大学4年生のような学校の出口でならないと、その道が険しいという現状がある。それを考えると、今ここで正規雇用という経験をすることの方がよっぽど賢い道だと自分は考えるし、だからこそ、生徒には就職するなら正規社員になれるように努力をしてほしいと思っている。
まあ、やりたい仕事なんてねえ、自分から見つけにいかないと絶対に見つからないし、本来は与えられた条件や環境の中でやりがいをみつけよう、ってポジティブに努力しないといけないものだと思うけどね。
かつて自分は、宮台真司の14歳の社会学を引用したけど、アイドルヲタをしている人って、公務員が多いんだって。それは、アイドルのイベントは基本的には日曜日に多いし、アイドルに認知されたかったらそれなりにお金がかかる。だから、土日が確実に休めてそれなりの稼ぎのある公務員が、アイドルを追っかけるには安定しているって論理だよね。
ここから分かることは、好きなことを仕事の一番に求めちゃいけないってこと。本来仕事とは労働であり、労働というのはつらく、過酷なものなんだ、ってことを今の学校教育は教えちゃいないんだよね。好きなことは趣味に求めればいいわけであって、労働というのはつらい、つらいけど、お金がもらえるという尊いものなんだってことを教えなきゃいけないよね。
それなのに今の学校教育は、13歳のハローワークじゃないけど、不景気でお先真っ暗な世の中だから、せめて仕事ぐらいは自分の好きなことをしましょう、選択できる力を養いましょう、ってねえ。それを否定はしないけど、それは二の次であって、優先順位的には低くなるべき。
最近、こうやって「働く」って何だろう、って考えています。