青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

今日それなりに驚いたこと

 みなさんは、この文言を聞いたことがありますか?


 祇園精舎の鐘の声  諸行無常の響きあり


 これは中学生なら誰でも知っている「平家物語」の冒頭の第一行目です。


 ではこの「鐘」、どんな音が鳴ると思いますか?


 そうだね、もちろん、除夜の鐘みたいな釣鐘を叩いた「ゴォ〜ン」って音だよね。


 でも、果たしてそうだったのか?実は「祇園精舎」と「無常」にはこんな関係があったそうです。


 祇園精舎にはたくさんの院や堂が建っていました。その中に「無常堂」というものがあります。精舎で修行する僧が病にかかって命が尽きようとするとき、無常堂に移って、無常を観じさせます。この堂の四隅には玻璃の鐘がありました。病僧が臨終を迎えるまさにその時、四隅の鐘がひとりでに鳴り出し、「無常偈」を説くのだといいます。その音を聞きながら病僧は安らかに息をひきとります。


 つまり、「祇園精舎の鐘の声」というのは、ここにある「玻璃の鐘」ということなんです。


 じゃあ、「玻璃」って何?実は「玻璃」とはガラスのこと。つまり、「祇園精舎の鐘の声」というのは「ガラスの鐘」の音色のことだったんです。試しにガラスでできたコップを箸で鳴らしてみましょう。それが「無常の響き」なのです。


 う〜ん、古文って分からんもんですね。でも、だからといって後の時代の人が「祇園精舎の鐘」を「ガラスの鐘」だと認識していたかどうかはまた別問題。だから、「祇園精舎の鐘の声」は「釣鐘の音」でもいいですよ、それで無常を感じるのであれば…ね。