青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

今日買った本

 

教師が育つ条件 (岩波新書)

教師が育つ条件 (岩波新書)


 教育の現状を知りたく買いました。主に教員の研修制度の点からいろいろと書いています。
 この本のポイントは、教員養成を考える際には、即戦力が求められてはいるが、それを大学→大学院で、いっちょまえにして押し出して、「完璧な教師だよ」とやることに問題があること。そして、教師も人間なのだから、現場に出ての「成長」という観点を見通した制度設計および教員養成が重要だよ、ってこと。そのためには、現行の制度ではいろんな点で問題をはらんでいるよ、ってことが書かれています。
 久々に教員養成というマクロなレベルの本を読みました。でも、マクロだからこそ出てくる理論、理論したものではなく、なるべく現場経験の「声」を拾って書かれているので、非常にわかりやすいし、共感できるものがありました。
 特にキーワードとなっているのは、「協働」という言葉。今でも教師ドラマでよくある、教師が一人で何でも変えてしまう、教師ヒーロー像みたいなものがありますけど、それをやると確実に今の教育では教師がつぶれてしまいます。
 自分だって、一人で抱えるのが好きなタイプですが、担任やってみると、やっぱりいろんな人に声かけをして、いろんな人にやってもらうのが子どもの成長にとって一番よいことだな、ってつくづく感じます。
 だからこそ、教師が教員集団、組織として動くことが重要なんだな、って改めて思いましたし、そういうことを理解できるような制度設計が重要だと思いますよ。下手に研修を増やしたり、免許の質をあげたり、六年制にしなくてもねえ。