青い森のねぷたいブログ

青い森です。東京の某所で教職についています。教職に関することを主につぶやいていきます。

久々に教育談義

 ガイヤの夜明け、今日は進学塾のやつだったから見たかったんだけど、



 寝てしまった。



 でも、最初の方だけは見た。親御さんが子どもを私立に行かせるのは「投資だ」と言っていました。
 これは、二つの意味で、公立はダメだ、ということを示唆していると思います。




 ひとつは、文部科学省の学習指導要領が学力を保障していないということ
 そして、もうひとつは、はっきり言って、公立の教師をバカにしているということ



 例えば社会科を例に考えてみましょう。大手進学塾S○PIXの社会科は、時事問題対策ばかり。それもそのはず、有名どころの中学入試は、こうした時事問題のオンパレード。中には、これは中学入試か?というものも含まれています。
 こうした時事問題が領域としているのは、実は政治や経済といった、公民領域ばかり。



 では、小学校の学習指導要領で、政治や経済を扱うのはどこの学年なのでしょうか。



 政治は6年生の後半、経済は…ないな。あ、でも新学習指導要領では5年生にある。



 そんな感じで小学校の先生は思っているのではないでしょうか。



 ま、はっきり言って、その姿勢が小学校は遊びに行くところで、塾が勉強することだと思わせているのではないかと。



 厳密にいえば、小学校3年・4年の地域学習で扱う事象(水道・消防・ゴミ)は、れっきとした公共機関だから政治事象の対象となるし、スーパーマーケットなんか、5年生の農業や水産業との関連で、流通(経済事象)を扱うにはちょうどよい単元です。



 でも、なんでだろうなあ・・・そんなこと考えられないんだよね。小学校の現場は忙しいし、普段の授業をやるので精一杯だから。




 だから今のシステムはよくできています。小学校は子どもたちが社会性だけを学びに行く場(喧嘩しない、相手を思いやるなど)で、後の勉強は全部塾が担っている、そんな分業体制が確立されているようにしか見えない。小学校という場が、子どもにとって「遊びに行く場」だと認識されている気がしてならない。



 僕は公立の小学校が、塾より魅力的な勉強になるためには、小学校も特に5年生以降は、教科担当制にすべきだと考えています。特に社会科は、5年生以降、子どもにとって「体験可能な身近な地域」ではなくなっていきます。
 だからこそ、立地論や流通論、消費社会論など、ある程度の社会理論が分かっていて、それを事例に即して分かりやすく子どもに説明してあげられる社会科教師が求められると思います。
 現に、お茶の水の附属の先生なんかは、専科制なのでとても社会科っぽい授業をします。



 
 ま、今の現状では小学校の社会科は今のままやっておけばいいと思います。肩ひじ張らずに。だって、社会科の先生を目指している人って、だいたい中学校以降の先生の影響が強いからね。僕は、社会科を好きなやつはもっと好きに、嫌いなやつは少なくとも嫌いじゃなくなる、そんな社会科にしたいと思っているから。
 「あ、なるほど、社会ってそうなっているんだ」って分かるような、そんな社会科にしたいものだ。