最近読んでる本
まだ読み途中なんだけど、最近はこの本を読んでます。
- 作者: 古市憲寿
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/09/06
- メディア: 単行本
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多分、表紙のカバーに書かれている内容が一番要約されているので、それを抜粋。
格差社会のもと、その「不幸」が報じられる若者たち。だが、2010年の時点で20代男子の65.9%、20代女子の75.2%が現在の生活に「満足」している!
これまでの若者論を覆す、「幸せ」を感じている若者の招待を徹底的に取材した最注目の若き社会学者が満を持して立ち上げる、まったく新しい「若者論」!
たまたまプレイボーイをラーメン屋で読んだ時に、この本が紹介されていて、それがあまりにうちの学校の生徒の現実にマッチしているな、と思ったので衝動買い。
一言で言うと、社会は混とんとしているけど、別に自分たちが明日死ぬわけではない。どうせ未来を見たってお先真っ暗。でもだからといって、衣食住足りてるから別に不満はない。だから「今」だけを見つめて生きていこう。そんなグレーな世界を若者は生きているんですよ、的な本です。
近頃、どうしてうちの学校の生徒は、計画は立てれない、未来を見据えることはできない、今ある自分に満足し、そこから変わろうとしないんだろう…と思っていたところなので、こうした若者論を読んで、何となくその糸がほつれた気がしました。
著者も1985年(学年は1個上)生まれということで、ちょうど自分と同い年。つまり、若者が若者論を語っているというのがなかなかいいですよね。
これは評価は分かれるかもしれないけど、この本ってすごくブログっぽいんだよね。結局、今の混沌とした、なんだかすっきりした答えの出ない社会で、何となく居場所を見つけ、答えを見つけ、生きている若者の様子を追い、それを社会学者らしく、たくさんの本を引用しながら分析しているので、なんて言うかな、評論文や論文じゃなく、本当にブログ。日々の日記に知識のひけらかしをしているような感じ。
僕はそれが今の若者の文章スタイルだと思っているから、全然嫌いじゃないんだけど、上の世代の人からしたら、どうなのかな…?
あと、社会学者によくありがちなことだけど、結局、分析して終わり、なんだよね。明確な処方箋は打ち出さないんだよね。だから、読んでるのは楽しいんだけど、何か、こう、もやもやした感じ、もやもやだけがたまっていく感じ、そんな印象をこの本には受けます。
例えば、これを教育に転化し、今の高校生に、って思ったりすると、この論は途端に陳腐になるんだよね。「結局、答えねーじゃん!」的な。
ま、僕は嫌いじゃないです。むしろこういう分析本は好き。職場でも、「なぜ」こういう現象が起こるんだろう、っていうのを「じー」っと分析し、自分なりの答えを出してにやにやしているので。この本も、今の生徒の計画性のなさと、その時の感情で動いているのが「なぜ」なのか、っていうのを理解する上でとても参考になったし。
興味があったら、ぜひ一読あれ。